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コイン型電池の誤飲にはハチミツを [健康短信]

電池誤飲時は受診前に蜂蜜を

 乳幼児のボタン型電池の誤飲は重篤な消化管障害を引き起こすが、蜂蜜の摂取により食道組織の損傷が軽減する可能性があると米国の研究グループが「Laryngoscope(喉頭鏡)」」(2018年6月11日オンライン版)に報告した。

 コイン型リチウム電池の誤飲が重症化のリスク因子

 日常臨床において乳幼児の異物誤飲に遭遇する頻度は高く、中でもボタン型電池の誤飲は放電によるアルカリ性液の生成や電池の破損によるアルカリ性内容物の漏出などにより、組織損傷を引き起こすリスクが高い。

 近年は、従来のボタン型電池よりも直径が大きく電圧が高いコイン型のリチウム電池が普及しているが、コイン型はボタン型と比べて食道に停滞しやすい。

 また、リチウム電池は高電圧の放電により急速にアルカリ性液を産生し、誤飲後2時間という短い時間で重篤な組織損傷を引き起こす可能性がある。

 結果、声帯麻痺、食道穿孔、気管や大血管といった隣接組織への瘻孔形成、縦隔膜炎、脊椎炎の発症に加え、敗血症や出血により死亡に至る恐れもある。

 米国では、電池の誤飲による重症例の増加が報告されており、コイン型リチウム電池は重症化のリスク因子の1つとされている。

 日本小児外科学会は、公式サイトでリチウム電池の誤飲について警告を発している

 蜂蜜の灌流によりブタの食道組織の損傷が軽減

 研究グループはブタから採取した食道組織を用いて、in vitro(試験管内)およびin vivo(生体内)での検討を行った。

 in vitroの検討では、ブタから採取した食道組織を検体としてコイン型リチウム電池(3V-CR2032BB)を曝露させ、生理食塩水、蜂蜜、スクラルファート含有製剤、リンゴジュース、オレンジジュース、スポーツドリンク、メープルシロップ、模擬唾液を用いて検体を断続的に計120分間灌流した後、検体のpHを測定した。

 その結果、蜂蜜およびスクラルファート含有薬剤の灌流により組織のアルカリ化が有意に抑制されていた。

 In vivoの検討では、ブタの生体の食道組織にコイン型リチウム電池を曝露させ、生理食塩水、蜂蜜、スクラルファート含有製剤を断続的に計60分間灌流した後、組織を切除して10%ホルマリンで固定して検討した。

 結果、潰瘍面積に差はなかったが、蜂蜜とスクラルファート含有製剤の灌流により有意に組織のアルカリ化が抑制されていた。

 HE染色による評価では、壊死組織および肉芽組織の面積、筋層に達する損傷は、蜂蜜とスクラルファート含有製剤の灌流により有意に抑制されていた。

 コイン型リチウム電池の誤飲時には、内視鏡的除去施行までの組織損傷を抑制することが求められる。

 研究グループは、

「蜂蜜は多くの家庭に常備されている食材であり、粘性による物理的障壁としての作用に加え、弱酸性であることからアルカリ化を中和する作用を有する。

 受診前の蜂蜜の摂取は、食道組織の損傷を抑制できる可能性がある」と結論している。

 ただし、蜂蜜には乳児ボツリヌス症のリスクがある。

「1歳未満の乳児には禁忌であり、アレルギーにも注意が必要」と付言している。(安部重範)

「Medical Tribune」6月22日による。
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